元少年「間違いありません」 危険ドラッグ事故初公判、起訴内容認める 長野

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昨年5月に中野市の県道で危険ドラッグを使って無免許で乗用車を運転し、3人を死傷させる事故を起こしたとして、危険運転致死傷などの罪に問われた当時19歳の須坂市の元少年(21)の裁判員裁判初公判が16日、長野地裁(伊東顕裁判長)で開かれた。元少年は「間違いありません」と起訴内容を認めた。判決は20日に言い渡される見通し。

 この事故では、元少年と乗用車に同乗し危険ドラッグを提供したうえで運転を依頼したとして、篠田亮被告(23)が危険運転致死傷幇助(ほうじょ)などの罪で起訴されている。

 検察側は冒頭陳述で、元少年が篠田被告とともに事故を起こす直前まで危険ドラッグを複数回使用していたほか、同被告が危険ドラッグの影響でけいれんしている様子などを目撃していることなどから「正常な運転が困難な状態であると認識していた」と指摘した。

 弁護側は「危険ドラッグの使用により確実に運転が困難な状態になるという認識はなかった。事故を起こすことは予測できなかった」と主張した。

 起訴状などによると、元少年は昨年5月14日午前11時50分ごろ、中野市草間の県道で危険ドラッグを使い正常な運転が困難な状態で乗用車を運転。時速126キロを超えるスピードで対向車線を逆走して車に次々と衝突し、中野市の消防士、川上育也さん=当時(25)=を死亡させ、別の車2台の2人に重軽傷を負わせた。