視覚障害者が巻き込まれた交通事故32件 1~9月

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 視覚障害者が巻き込まれた交通事故が1~9月、全国で32件あったことが4日、警察庁への取材でわかった。1人が死亡、11人が重傷、20人が軽傷。盲導犬を連れていて巻き込まれた例も5件あった。担当者は「交通弱者をドライバーが保護するのは当然。守る意識を持って運転して欲しい」と話す。

 徳島市で10月3日、徒歩で勤務先に向かっていたマッサージ師の山橋衛二さん(当時50)がダンプカーにはねられ、盲導犬と共に死亡した事故を受けて、警察庁が初めて実態を調べた。対象は、失明かそれに近い人が歩行中などに巻き込まれたケース。

 事故があったのは群馬、東京、大阪、愛知、福岡など21都府県。事故の相手は乗用車が22件、貨物自動車が8件、自転車も2件あった。被害者の年代別では60歳以上が21件で、40代と30代が各4件、50代が3件だった。状況別で見ると、「横断中」が18件、道路での「通常歩行」中が12件だった。

 被害者が歩行用の杖を持っていた事故も25件あった。山橋さんは建設資材置き場にバックで入ろうとしていたダンプカーにはねられたとみられているが、同じように被害者が、後退してきた車にはねられたり接触されたりした事故は9件あった。

(今後は衝突しない装置の開発が主流となってくるのでしょうか)