貝原前兵庫知事死亡事故 男に禁錮2年6月求刑 神戸地裁

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阪神大震災の発生時に兵庫県知事を務めた貝原俊民氏=当時(81)=が昨年11月に死亡した交通事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)罪に問われた同県洲本市の無職の男(62)の論告求刑公判が16日、神戸地裁(森幸督裁判官)で開かれた。検察側は「運転で最も基本的な信号注意義務を怠り、赤信号を見落とした」などとして、禁錮2年6月を求刑。弁護側は執行猶予付きの判決を求め、結審した。判決公判は12月14日に開かれる。

 検察側は論告で「震災復興に尽力した貝原氏は震災20年の節目に立ち会えず、遺族も厳罰を希望している」と指摘。男は最終意見陳述で「遺族にとって大切な方を失い、深くおわびしたい」と述べた。

 論告によると、昨年11月13日午後2時半ごろ、神戸市中央区港島中町の市道交差点で、貝原氏が乗る乗用車と出合い頭に衝突。後部座席にいた貝原氏を死亡させ、運転手ら2人にけがをさせたとしている。